北九の仲間(2022/12/15 No.1345)
今月号の記事
連載記事
23春闘 みんなの力で賃上げと働く環境の改善を
国民生活を襲う物価高
10月1日までに2万以上の品目が値上げされ、さらに1月にも値上げが公表されている品目があります。8月の消費者物価指数も31年ぶりに大幅上昇、今年度は年間10万円以上の家計負担が増えるという試算もあります。一方で賃金はほとんど上がっていません。今年は人勧と、そして賃金確定交渉により月例給、一時金ともに3年ぶりの引上げとなりましたが、この間の物価高騰に見合うものとはなっていません。
社会保障をめぐっては、岸田内閣は75歳以上の医療の窓口負担の2倍化を実施、さらに介護保険についても、保険料の増額や介護サービス費の自己負担増も検討されています。日本の労働者の賃金は1997年以降ほとんど上がらず、一方で大企業はコロナ禍にもかかわらず内部留保を増やし続け、21年度で484兆円と前年度末と比べて17・5兆円増やしています。
賃金底上げを前面に
国民生活が圧迫される中、取り組まれる23年の春闘は賃金の底上げに向けて、「誰でもどこでも時給1,500円以上、月22万5千円以上」をめざし取り組みます。全国一律最低賃金制度の確立など一企業内にとどまらない、社会的な賃金闘争が進められます。また、社会保障の問題など、国民生活全体の生活改善にむけて取り組みます。
同時に、北九州市職労では、課題となっている会計年度任用職員の低賃金や劣悪な休暇制度、雇止め問題、定年延長や人員体制の問題など、解決にむけた動きをすすめます。
武力で平和はつくれない
岸田首相は「敵基地攻撃能力の保有」を打ち出し、この年末には「防衛計画大綱」など防衛3文書の改定を行うなど、軍備拡大にむけた動きを一気に強めています。来年度以降の防衛費増額をすすめようとしています。
すでに軍備拡大にむけた増税もうちだし、どこから予算を捻出するかも具体的な検討が始まっています。「武力で平和は作れない」の声をあげ、憲法9条にもとづく外交を求める世論を高める必要があります。
市民生活支援の市政に
2月に行われる北九州市長選挙は、現在まで4人が出馬に名乗りをあげています。北橋市政にかわる新しい市政はどのような市政をめざすべきでしょうか。 コロナ禍や相次ぐ自然災害など、市民のいのちや生活が脅かされる事態が頻発する中、住民の暮らしをささえる自治体の在り方が問われています。危機が到来するたびに、住民の生活を守ることができず、一方で職員には過剰な負担を強いる市政の在り方を転換しなければなりません。市民生活にこころを寄せ、職員が活き活きと働ける市政の実現にむけて取り組みをすすめます。
壊れるまで働かせるのか
自治体労働者の長時間労働解消のために
11月23日、いのち守る33キャンペーン 署名提出アクション オンライン報告集会が開かれました。
集会では、41,998人分の署名を総務・厚労両副大臣に直接手渡したことやこれまでの取り組みの経過、超党派で取り組みが進められていること、署名提出行動の様子などが報告されました。
署名を副大臣へ
このキャンペーンは、自治体労働者の長時間労働の解消を労使交渉で訴えてもなかなか改善されない現状をかえたい。そのためには、問題の根本である労働基準法33条の規定「『災害その他避けることのできない事由によって、臨時の必要がある場合』や『公務のために臨時の必要がある場合』には労働させることができる」やその運用を改めさせる。総務省に自治体職員増員のための財政措置をさせることをゴールに始められました。
この間、京都、大阪の仲間を中心に、労使交渉だけではなかなか改善されない長時間労働を解決したいと取り組みが始まり、5月15日には署名スタートのキックオフ集会、7月21日、22日には国会議員に対するロビーイング活動などを経て、11月2日に4万人を超える署名の提出アクションが行われたものです。
署名提出アクションでは、全国から保健師や児童相談所職員など24人が参加し、羽生田俊厚生労働副大臣、尾身朝子総務副大臣に署名直接手渡し懇談を行いました。懇談で国の「コロナ終息が何よりの解決策(厚労)」「2014年から地方公務員は増えている。いまは増員にかじを切っている(総務省)」との発言をうけ、参加者は改めてキャンペーン成功を決意したそうです。
取り組みに希望
署名提出アクションの後の報告集会には、川田龍平参議院議員(立民)、宮本たけし衆議院議員、倉林明子参議院議員、伊藤岳参議院議員(共産)、福島みずほ参議院議員(社民)、大石あきこ衆議院議員(れいわ)にも参加していただき、「新規採用され何の研修もなく保健所に配属された。電話が鳴りっぱなしだったので電話を取ったら『なんですぐ出ないんだ。電話鳴ってるのわかるやろ』と怒鳴られたのが最初の仕事。トイレの場所もわからず、ようやく聞けたのは終業時間後だった。ベランダに足をかけたこともある。でもがんばれたのは市民の命を守りたいから。いつまで『臨時』での時間外命令が続くのか」「高熱を出した高齢者が3人いたが、ベッドは1つしか空いていないことがあった。家族に入院できないことを告げると『死んだらお前に責任だ。名前を言え』などと言われ電話に出られなくなった職員もいる」などの声を訴えました。
オンライン集会参加者からは「仕事と政治が近づいた。命を削ることなく住民のために働ける職場をつくりたい」「現場の声を直接届ける取り組みが、心を動かされるキャンペーンになった。参加した職員から『希望が持てた』との声を聴いた」などの感想が寄せられました。
政府を動かす日まで
北九州市でも、職員の長時間労働やサービス残業は後を絶ちません。当局は、仕事をしたのなら時間外勤務を付けることは当然。時間外を認めないなどの発言があれば問題。と回答していますが、組合には「時間外労働を付けにくい」という声が寄せられたり、上司から「時間外しないなら帰るように」と言われても「ちょっとだから。さばけないから。キリがいいところまで」とサービス残業をしている実態があります。確定交渉でも「現在の職場配置人員は時間外勤務をする前提の配置」と当局は発言しており、時間外を減らすには人員増が欠かせません。
このキャンペーンは春にスタートし、署名提出までこぎつけましたが、まだ政府を動かすまでには至っていません。人間らしく働き住民のいのちとくらしを守る自治体を作るという最終目標を実現させるために、引き続き取り組みを進めていきます。
9条の会
今から81年前の12月8日、日本軍がハワイの真珠湾へ奇襲攻撃を行い、無謀な太平洋戦争に突入しました。この戦争で2千万人を超えるアジアの人々と、310万人の日本人の命が犠牲になりました◆「子どもたちに平和な未来を手渡そう」と運動を続けている母親連絡会では「この日を忘れず、日本が再び戦争を始めないように平和を守ろう。」と当時の召集令状(赤紙)を模したチラシを配る「母親連鎖行動」を全国各地で繰り広げています◆北九州でも3日から9日にかけて各地区で宣伝行動が行われました。8日の夕方には小倉の鴎外橋横で市職労女性部も参加し、約10名で行動。小倉のイルミネーションをバックに訴え、学生らしい若い男性などが熱心に話を聞いていました。
キタぶら 北九州ぶらり散歩
素敵な御朱印
最近、テレビで神社の御朱印収集が特集などで取り上げられています。
色とりどりの御朱印があるとテレビで見て行ってみようと、八幡西区黒崎にある岡田宮に立ち寄りました。
正式には、岡田神社というそうで、古事記に神武天皇が東征の途上に一年間逗留し八所神を祀ったとされ、その歴史は2600年といわれている由緒ある神社だそうです。
境内入り口から神門までは4つの鳥居が迎えてくれます。
拝殿の右横には、安産祈願の子宝恵方犬があります。
子宝・安産・家内安全・無病息災・福運・金運・仕事運・縁結びとオールマイティで幸せを呼ぶと言われ、犬のまわりに12の半球があり、それぞれに十二支の干支文字が書いてあり、「自分の干支を撫でた後に犬を撫でて祈願する」と書いてありました。
社務所で御朱印をお願いしましたが、あまりの種類の多さにびっくり。金鵄と八咫烏の御朱印と秋祭のふたつをお願いしました。
初詣に岡田宮で素敵な御朱印をどうですか。
お知らせ
ー12月ー
●16日(金)18時30分~
【北九州労働者の健康問題連絡会議第33回定期総会】WEB
●17日(土)
【自治労連組織集会】WEB
●25日(日)10時~
【女性部 フラワーアレンジメント】戸畑生涯学習センター
ー1月ー
●5日(木)
【春闘新春宣伝行動】 戸畑駅7時15分~
小倉駅18時~
●13日(金)18時15分~
【女性部定期大会】戸畑生涯学習センター
編集後記
今年もあっという間に師走になりました。世の中の情勢を見ていると、不安になることが多かったように思います。
現実と向き合いつつ、時にはエンターテイメントを浴びてリフレッシュしています。 今年は、ミュージカルにお芝居、10本の映画を観ました。フレデリックの紹介で興味を持ち観たものもありました。以前は、映画はレンタル派(現在はサブスクが主流でしょうか)でしたが、劇場だと作品の記憶がしっかりと残る気がして、今は劇場派です。これからも感染対策し、できるだけ劇場で楽しみたいと思います。
先日のサッカーW杯では、寝不足になった方も多かったのではないでしょうか。残念ではありましたが胸熱でした!
「北九の仲間」は8月号から、数名の編集委員が交代しました。これからも多くの方に読んでもらえるように頑張ります。
みなさま、よいお年をお迎えください!