北九の仲間(2020/08/20 No.1317)
今月号の記事
なくそう核兵器
8月9日、長崎原爆投下から75年の節目を迎えたこの日「原爆の悲惨さを伝え核兵器をなくそう」と小倉駅で路上原爆展を開催し、原爆被害のパネル展や核兵器廃止署名への協力を市民に訴えました。…続きを読む
憲法改正より急ぐのはコロナ対策!
7月19日、「平和をあきらめない北九州ネット」の宣伝行動が、小倉駅前で取り組まれました。…続きを読む
7月豪雨被害支援派遣
7月豪雨は、4日の熊本県をはじめ多くの自治体に甚大な被害を及ぼしました。…続きを読む
9条の会
8月9日のナガサキの日は、北九州市民にとっても特別な日です。新型コロナ感染拡大に伴い4月から休止していた6・9行動ですが、この日勝山橋で、6・9行動の原点とも言えるひまわりのタペストリー等を持ち、11時すぎからマイクで訴えました。…続きを読む
連載記事
なくそう核兵器
8月9日、長崎原爆投下から75年の節目を迎えたこの日「原爆の悲惨さを伝え核兵器をなくそう」と小倉駅で路上原爆展を開催し、原爆被害のパネル展や核兵器廃止署名への協力を市民に訴えました。
核兵器禁止条約発効まであと6カ国
取り組んだのは、平和憲法を守ろうと個人・労組・弁護士・民主団体など「平和ネット」の40人で市職労もその一員として参加しました。
核兵器禁止条約は2017年7月7日に国連加盟国の3分の2を超える122カ国の賛成で採択され、同年9月20日から調印・批准・参加の受付が始まりました。今年8月10日で条約批准国は、44カ国になり、批准国が50になると「発効」することになります。
禁止条約は「核兵器のない世界」を目指し、使用・開発・実験・生産・製造・保有を禁止し、核抑止力の根幹と言われる「使用するという威嚇」も禁止しています。
原爆投下の目標は小倉だった
8月9日は、長崎に原爆が投下された日ですが、この日の第一目標は「小倉」だったということが伝えられています。
その理由は、今の勝山公園のほとんどを占めていた巨大な軍需工場があったからです。
正式名称は「陸軍小倉造兵廠」といい、東西に735m、南北に最大1325m、もの敷地で戦車や機関銃・砲弾・化学兵器など製造しており、全国に8つあった造兵廠で2番目の生産をしていたことが目標理由とのことですが、原爆投下の前日にあった八幡大空襲でもうもうと立ち込めた煙で目標が定めにくくなったために長崎に変更されたといわれています。
被爆国日本は、早急な調印を
核兵器を保有する米・英・中・ロは、この核兵器禁止条約に反対しています。核保有国が、条約締結阻止の圧力を強めても、多くの国が圧力に屈せず批准が進んでいます。
唯一の被爆国である日本は、米国の「核の傘」に頼り、核兵器禁止条約批准に背を向け、国際社会から疑問の目を向けられています。
国連のアントニオ事務総長も広島の平和式典にビデオメッセージを寄せ「核兵器禁止条約は軍縮体制のさらなる柱であり、その発行を心待ちにしています」と語っています。
平和のために声を広げて
街頭での訴えでは、北九州原爆被害者の会から門司の宮代さんが、「原爆投下から75年、いまだに後遺症に苦しむ被害者がいる。原爆被害に対して差別や偏見で声を上げることは難しかった」と被爆者の厳しい実態と原爆被害を伝え核兵器をなくすことの重要性を訴えられました。
女性団体・議員・弁護士・労組など多彩な顔触れによる「核兵器をなくそう」の訴えに道行く市民も熱心に聞き入り署名にも多く協力していただきました。
憲法改正より急ぐのはコロナ対策!
7月19日、「平和をあきらめない北九州ネット」の宣伝行動が、小倉駅前で取り組まれました。
当初、小倉駅とツルハドラッグ(旧東映会館)前の2ヵ所で予定されていましたが、突然の雨で小倉駅前に全体が集合し、労働組合や農業、中小業者、女性、医療、法律家、平和団体の仲間60人がそれぞれの立場で新型コロナウイルスの感染がなかなか収まらない中、安倍政権が憲法改正に固執することに抗議の声を上げました。
市職労も地区労連の一員として参加し、平和憲法を守る意義を訴えました。
新型コロナウイルスの危機で政治・経済・社会の在り方が問い直されています。
国民を守るのが政府
自粛を求めても補償は不充分ですぐに届かず、廃業や失業が増え続けている現状です。
憲法25条は、国民の生存権を保障するとともに「国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増強に努めなければならない」と定めてあり、「自粛と補償は一体に」という労働組合の要求は当然の権利といえます。
これまで医療と社会保障を削り、大企業の利益を最優先に国民には自己責任を押し付けてきた安倍政権では、コロナ危機を乗り切ることはできないと思います。
6月17日に国会が閉会しましたが、安倍首相と自民党はコロナ危機に便乗し、人権抑圧の緊急事態条項を憲法に創設する議論を憲法審査会で始めようとしましたが、国民と野党の共闘の力で押しとどめています。
GOTOより命を
東京が連日多くの感染者を報告する中で始めたGOTOキャンペーンも、国民の7割が反対しており、感染への不安を8割の人が持っている現実からもキャンペーンは延期し、ワクチンの開発や検査体制の充実とともに、赤字で苦しむ医療体制や介護施設への支援をすべきではないでしょうか。
また7月の福岡や熊本など、九州でも多くの被害が出た豪雨被害で苦しむ被災者の救済など、国民生活を守るためにF35の大量配備や空母配備など中止して、税金を国民に回すべきと多くの仲間が訴えました。
7月豪雨被害支援派遣
7月豪雨は、4日の熊本県をはじめ多くの自治体に甚大な被害を及ぼしました。
発生から1ヶ月、コロナ禍でも再建に向け、ボランティアの方々の奮闘などで少しずつ動き出しています。
農林水産の被害は、百十億円とも言われ、全国での死者は82人、その内65人が熊本となっています。
北九州市環境局からも災害復旧の一助にと、8月3日から災害ごみ処理のため、熊本県人吉市に環境センター職員を派遣し奮闘しています。
派遣された職員は、「大量の災害ごみや放置されたままのトラクター、ひっくり返った車、土砂やがれきが残る集落に声も出なかった」と話してくれました。
この数年間で九州北部豪雨・西日本豪雨と大きな豪雨災害が頻発しています。福岡県内も今回の豪雨で久留米市・柳川市・朝倉市などで大きな被害が出ています。その原因の一つが地球温暖化ともいわれています。
災害支援やボランティア活動とともに、地球温暖化についても考えていく必要があります。
9条の会
8月9日のナガサキの日は、北九州市民にとっても特別な日です。新型コロナ感染拡大に伴い4月から休止していた6・9行動ですが、この日勝山橋で、6・9行動の原点とも言えるひまわりのタペストリー等を持ち、11時すぎからマイクで訴えました。
猛暑のせいかコロナの影響か、人通りは少なかったのですが、タペストリーを見ながら通り過ぎる方もおり、コロナばかりに関心が行きがちな中、原爆のことも意識するきっかけになったのでは。
核兵器禁止条約発効まであと6カ国です。広島、長崎両市長が訴えるように唯一の戦争被爆国である日本も一刻も早く批准し、世界へ向けてヒバクシャの思いを伝えてほしいと思います。